マリョレイン・ヨンカーが手がけたわずか24㎡のタイニーハウスは、まさに「Less is More」 (厳選するほど、中身が豊かになる) の格言を体現した作品です。オランダでいち早くタイニーハウスを紹介し、広めてきた立役者の１人でもあるヨンカーは、2016年5月から送電線網を使用しない「オフグリッド式」タイニーハウスで暮らしています。今回新たに家を設計するにあたって彼女がタッグを組むのは、「場所を取らず、省エネかつ持続可能な方法で得られるエネルギーを使用した、シンプルな暮らし」という彼女の要望に触発されたプロたち。持続可能な木の家を専門とするオランダの設計事務所「Woonpioniers」と、インテリアデザイナーのデニス・ベルでした。この革新的な家のバスルームのために彼女が選んだのは、もちろんアクサーです。*日本国内未発売品含む
このタイニーハウスは実際の面積以上の広さを感じさせるとともに、最大限の機能性とコスト性にも優れた、開放的な空間を実現しています。中央に配した薪窯とアイランドキッチンでリビングとキッチンの仕切りを兼ね、キッチンエリアにはたっぷりの収納とカウンターを設えました。太陽の光が降りそそぐ天窓を付けたほか、隣接の温室はそのまま屋外に続いているため、リビングの続きとしても、育苗の場としても使用できます。
持続可能な調達先を選び、成長が早い木を使用した建築材の選定に至るまで、タイニーハウスのすべての視点が環境への影響をできるだけ抑えて自然とのつながりを促進することを目指して計画されました。この家の電力はすべて太陽光発電で賄われるほか、最大4,500リットルの雨水を貯めてトイレや洗濯に使用できます。屋外には果樹や花、野菜などを植えた家庭菜園があり、手入れに勤しむマリョレインのもとに鳥や虫がやってきます。
ミニマルデザインにアラビアンテイストを織り交ぜたバスルームは、心身を清めて心からくつろげる、穏やかで明るい空間です。床にはハマムをイメージしたタイルを敷き、洗面エリアの壁には手作業で作られた、鮮やかなターコイズのモロッコ産タイルを張りました。バスルーム空間の寒色トーンとナチュラルな雰囲気に合わせ、水栓とバトンハンドシャワーには、アクサーフィニッシュプラスのブラッシュドブロンズ仕上げを施したアクサーワンが使われています。抑制が効いたタイムレスなフォルムが、本質を重視するタイニーハウスの精神を完璧に表現しています。
Copyright: Chiela van Meerwijk
