世の中の調和に異変を覚えると、人は脅威や混乱と映るその現実から逃避することを強く求めるようになる。意識的であるか無意識的であるかによらず、癒される別の世界への逃避を。オスロ (1) 、カナダ、アメリカ (2) の心理学者と神経科学者が現実逃避とマインドワンダリングの効用について研究を重ねているが、それによると非日常的体験は、創造性を高めたりストレスを和らげたり、感情や認知の状態を上向かせる力があると考えられている。
シャワーを浴びている最中に突然アイディアがひらめいた経験がある人は少なくない。認知科学者のスコット・バリー・カウフマン博士がハンスグローエの依頼で行った国際規模の調査では、回答者の72%がシャワー中に最高のアイディアを思いついたと答えている。創造的な思考や洞察を目的としてシャワーを浴びると回答した人は14%いた (3)。
1924年にアンドレ・ブルトンが発表した『シュルレアリスム宣言』は、シュルレアリスムの理論的基礎となって1960年代まで続くムーブメントとなった。さて、現代はどうであろうか?世界中の人々が、再び日常とは非なるものへと向かいつつある。コロナ禍以降、最初はインスタグラムで、3Dアーティストによってロマン派とシュルレアリスムをデジタル時代に取り込んだ新しい作品が、数百万のフォロワーを虜にした。ホームオフィスでの何気ない遊びから始まったものが、今や企業として成功をおさめ、彼らが生み出す作品を多くの人々が購入しているのだ。
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