アクサーインスピレーション：nendoの階段の家

“階段と緑によって上下階が斜めに繋がることで、三世代の家族みんながお互いの気配をそれとなく感じながら、安心感をもって過ごせる空間を作ろうとしました。”
佐藤オオキ

読了時間：4分

設計：nendo

仕上げ：ブラッシュドブラッククロム

佐藤オオキは、自身が関わった2つの公共プロジェクトで、階段が出会いの場として機能しているのを目にしたことをきっかけに、「階段状の構造」を軸とした建物の設計に取り掛かります。機能的でありながら詩的なこの東京・新宿の家は、単に限られたスペースを最適化させるだけでなく、そこに個性、意味、魂を加えてアップグレードさせるという点において、コンパクトラグジュアリーの重要な原則を体現しています。

詩的でありながら機能的

「階段の家」の依頼主である一家は、リラックスして自由に過ごせる家を望んでいました。佐藤オオキによると一家は、「心地よい距離感」を保ちながら、庭とのつながり、そして三世代間のつながりを持っていたい、と考えていました。敷地の北側に家を寄せ正面ファサードをガラス張りにすることで、採光、風通し、外の眺めを最大限に取り込みながら、庭を大きく確保することに成功しました。

世代をつなげる

ファサードを2階すぐ下まで階段でつなぎ、外部と内部、世帯と世帯を一体化する構造となっています。階段は上に行くほど踏面が狭くなり、最後には急勾配で一気に「加速」し、温室のような空間となって大きなトップライトから空へと吸い込まれていきます。この階段構造の内部には、バスルーム、収納スペース、実際に機能する階段があります。しかし、この階段構造の最も重要な機能は、家にストーリーを与え、そこに住む人の生活にポエジー、驚き、喜びをもたらすことであるといえるでしょう。

バスルームのミニマリズム

佐藤オオキは、バスルームとキッチンにアクサー製品を採用しました。バス水栓にはアクサーウノシングルレバー洗面混合水栓110を選択しています。フェニックスデザインが初期モダニズムの純粋主義にインスパイアされてデザインしたアクサーウノコレクションは、そのすっきりとしたラインと時代を超越した幾何学的フォルムで、「階段の家」の落ち着いたミニマルな雰囲気を完成させています。

繊細で詩的なムード

アントニオ・チッテリオがデザインしたアクサーチッテリオMとアクサーチッテリオEのコレクションは、「階段の家」の繊細で詩的なたたずまいに完璧にマッチしています。アクサーチッテリオEは、正確な角度と官能的な曲線とのエレガントなバランスを特徴としており、アクサーチッテリオMは、シンプルでスリムな形状により都会の小さなスペースや室内に特に適しています。「階段の家」では、二つあるキッチンの両方でアクサーチッテリオM 2ホールキッチン水栓220を使用しています。すべてのアクサー製品には、最大15種類あるアクサーフィニッシュプラス仕上げの中から、ブラッシュドブラッククロムの特別仕上げが採用されています。